2018.08.24 A.I.

安心・安全な未来へ、人を“助ける“AI

人工知能(AI)を業務に活用する例は、もはや珍しくなくなりつつある。様々な業種で、急ピッチで導入が進んでいる。最も目立っているのが画像認識を利用するもので、数多くの画像パターンをAIに学習させて、類似パターンを探したり、通常パターンに合わない異物を探したりする使い方だ。

 

その代表例と言える用途が工場での検品である。ラインを流れてくる製造物の中に、不良品が紛れ込んでいないかをチェックする。具体例を挙げると、キユーピーが食品加工の工場内で利用している。

 

キユーピーは、同社ブランドのベビーフードに使うダイス型ポテトの製造ラインでAIを活用している。ベルトコンベアに乗って流れてくる、1cm角のダイス状にカットされたポテトのうち、品質が悪いもの、形が整っていないものなどの不良品を取り除く工程で、AIがそれを判定する仕組みにした。従来は、熟練の作業員が目を皿のようにして不良品を見つけていた。これをAIで実施することにより、検品効率は2倍に高まったという(関連記事:「キユーピーがAIで検品改革、ポテトの不良品は空気噴射で除去」(日経コンピュータ))。

飛行機の搭乗口にもAIが…

少し変わったところでは、飛行機の搭乗橋(ボーディングゲート)なんていうものもある。空港のゲートと航空機の入り口を結ぶ、渡り廊下のような、あれだ。2018年7月、成田空港が、AIを使って航空機に自動装着する搭乗橋を導入すると発表している。

 

搭乗橋は通常、航空機がゲートに入ってくるまでは縮んだ状態になっている。航空機がゲートに到着し、停止したら、乗客を降ろすために航空機につなぐ。この操作は、空港にいる作業員が少し離れた場所にある操作パネルからモニター越しに行うが、これが案外難しい。というのも、航空機は毎回必ずきっちり同じ位置に止まるということはなく、ゲートから見たときの左右方向、前後方向ともに微妙に異なる方向に扉が来る。しかも機体が異なると扉の位置も変わってくるからだ。しかも天候や時間帯によって見え方が違う。

操作を誤ると、きちんと扉に接合できず、やり直し。その分だけ到着したばかりの乗客を航空機から降ろすまでの時間が遅れてしまう。それほど長い時間ではないように思うかもしれないが、乗客の心情と、航空会社や空港のオペレーションを考えると、どうしても短縮したい時間である。

 

こうしたことから、操作には熟練した作業員が欠かせない。ところが航空業界は思いの外、離職率が高く、必ずしも熟練作業員に頼れない。そこで、画像認識とAIを組み合わせて航空機の扉に自動装着できる搭乗橋、ということになる。扉を画像認識できるならAIは不要では?と思うかもしれないが、そうではない。天候や時間帯、夕陽や夜間照明などの光の当たり具合によって、画像の認識率が大きく変わってしまう。航空機の機体の種類も幅広く、ある機体では認識できても、別の機体になると全く認識できない、といったことも起こる。こうしたことから、様々なパターンの扉の画像をAIに学ばせ、認識率を高めることで、搭乗橋の自動装着が可能になっている。

人が安心して暮らしていける未来の社会づくりに、AIは欠かせないですね。

 

記事引用元:DIGITALIST